高麗人参の原産地と栽培方法

古くから健康に良いといわれている高麗人参は、根っこの部分を使用している製品です。 昔はお茶として飲んでいましたが、最近では化粧品やサプリメントにも使用されています。 高麗人参はどこで作られ、どうやって栽培されているのかご存知ですか?

○高麗人参はどこで作られているの?

高麗人参は朝鮮人参とも呼び、多くが中国や朝鮮半島で作られています。
昔から輸入されていた高麗人参ですが、1729年から日本でも栽培されています。
日本で高麗人参を栽培しているのは、福島県の会津地方や長野県の東信地方、島根県の松江市が代表的な場所です。
世界的に見ると中国や朝鮮半島を除いて、アメリカやカナダ、ロシアなどでも高麗人参の栽培が行われているそうです。
高麗人参は気候の条件さえ揃っていれば、基本的にどこでも栽培することが可能です。

○高麗人参を作る上で気候の条件や土地の条件とは?

高麗人参を作る気候の条件は、暑くもなく寒くもない気候で、水捌けが良いという条件が必要です。
栄養や通気性、保水性や透水性がない土地では、高麗人参を栽培することができません。
土壌水分は、年間を通して大体50～60%が適量だといわれています。
四季がある日本では、こういった条件が整っている土地が少ないため、水捌けが良い傾斜面などで栽培されていることが多いようです。
高麗人参を作るためには土づくりも大変な作業となり、化学肥料を使えないためトウモロコシなどを使用した有機物を中心に行っていきます。
土づくりだけでかかる期間は2～3年といわれていてとても手間がかかり、時間がかかってしまうことがネックとなります。
1回でも高麗人参を作ったことがある土地は、高麗人参が土地の栄養分をすべて吸収してしまうため、その後10年間は同じ場所での栽培はできません。
そのため、高麗人参は農家1世代につき1回か2回の収穫しかできないといわれています。
栽培方法も特徴がありますので、手間と時間がかかる栽培方法となっています。

○高麗人参の栽培方法は?

高麗人参は直射日光をあてることができないため、土地を覆うような小屋が必要になります。 完全に日光を遮断するということではなく、朝だけ日の光を当てることがベストといわれています。 さらに、土壌が硬くならないように敷きワラを使用して、畝の中に苗を配置していく差栽培方法で行います。 高麗人参は種から育てていく栽培方法で、大体4年くらいすると花が咲いて夏には赤い実がなります。 この赤い実からエキスを抽出したものが、サプリメントの成分として使われます。 高麗人参の葉には1年に1本ずつ柄が入っていきますので、栽培年数が分かり収穫時期を確認することも可能です。 早ければ4年目から高麗人参を栽培できるのですが、5～6年目になると健康増進効果が高くなりますので、このくらいの時期が収穫に適している年数となっています。 高麗人参の1回目の収穫が完了したら、良い土地を作るために10年ほどは高麗人参を植えず、土地に栄養を蓄えさせていきます。 自然に土地を寝かせているだけでも栄養分が蓄えられていきますので、寝かせている間は土地の手入れなどを行う必要はほとんどありません。 高麗人参は、このように手間と時間がかかる栽培方法で作られていることから、高価な商品となるのです。 長い年月と手間をかけて作られている高麗人参は、体に良い影響を与えてくれる万能薬として使われています。 長い年月をかけて作られる高麗人参は、土地の栄養をたくさん含んでいます。 高麗人参は気候や土地の影響を受けやすいため、涼しくて乾燥した気候が適しています。 また、積雪量が少ない地方の方が高麗人参の栽培に適しているため、韓国などの土地がベストとなっています。